2008-01-01から1年間の記事一覧

ヒント②(ボッティチェリの春=プリマヴェーラの謎)

謎の核心へと突入しましょう。 今回のヒント②を解くために、絵画や美術史の知識は不要です。 必要なのは、ギリシア神話に関する(おそらく初級程度の)知識です。 自他共に認める「神話フリーク」がおられましたら、ぜひ回答をお寄せ下さい。 問題 以下は、…

シモネッタ・ヴェスプッチ(ヒント①解答)

「春」は誰の死をテーマにした絵なのか? 7月31日の(もう5ヶ月も前か)ヒント①で、私は「ジョストラ(馬上槍試合)」という抽象的なkeywordを提示しました。 実は〜具体的には、「春」と関連のある「ジョストラ」は2つあります。 一方は、1475年フィレンツ…

予告

今年も残すところあと2週間です。そろそろ、閑話休題といきたいですね。 そこで、独断により予告をすることにしました。 管理人H氏からは「ブログは勝手に進めてよい」と言われてますので、今後stopがかからない範囲で、単独先行したいと思います。 予告1 12…

バリ島(その2)

お次の問題は宿の確保です。 ツアーのホテルは南部の庶民的なビーチにあったのですが、私はどうしても中部のUbud(ウブドゥ)に泊まりたかったのです。そこでは毎晩、場所を替え、演目を替えて芸能が演じられているのです。 写真はUbudの高級ホテル「アマン…

バリ島(その1)

島の話題をもう1つ。イタリア以外で、今一番行きたい場所とたずねられたら、迷わずBaliと答えます。前回訪れたのは1992年1月(確か貴花田が初優勝した)でしたから、もう随分昔の話です。 その数年前、私の海外デビューが他ならぬBali島でした。 5日間程の…

ウチナー(沖縄)

どういう訳か、沖縄と縁があります。 初めて彼の地を訪れたのは、いったい何年前のことだったでしょうか? 記憶も定かではありません… 当時勤めていたゼネコンの、所属部署のプロモーションビデオの撮影が目的でした。ロケハンと本番の2回、何もかもが珍しか…

ミステリーとメッセージ

多くのコメントをいただきました。反論して混乱を巻き起こそうという意図はありませんが、私の舌足らずのために、勘違いをされている方も多いと感じましたので、補足説明させていただくことにしました。 まず、自身が「プリマヴェーラの謎」というタイトルで…

ラロックの聖母(レオナルドの真筆か?)

本日はダ・デアル調で書きます(筆者の怒りの表れです)。 「ラロックの聖母」という絵画がにわかに注目を集めている。レオナルド(ダ・ヴィンチ)の真筆である可能性があるというのだ。折しも今夜、フジテレビ系で特集番組が放映されるという。そういえば先…

サイト管理人H氏のこと

「プリマヴェーラの謎」から大きく脱線しております。まだしばらくこの状態が続くかもしれませんが、どうか気長にお付き合い下さい。 人気コミック「のだめカンタービレ」で、主人公がピアノを弾く前に客席に向かって「楽しんで演奏するので 頑張って聴いて…

JR嵯峨野線複線化の怪

閑話、その2。 最近友人と飲むと、必ずわめいていることがあります。 私は現在、通勤にJR嵯峨野線(山陰線)を利用しています。「観光地として人気のある嵯峨野・嵐山方面へのアクセスとしての利用が盛んであり(Wikipedia)」ということもあって、今週末の…

ポワール・ウイリアム

しばらく閑話にお付き合い下さい。 私は自他共に認める酒好きです(大酒飲みではない)。履歴書の趣味覧に、酒・テニス・オーディオ(これは只今休業中)と書くくらいですから。 ジャンルに拘りはなく美味ければ何でもOKですが、中でもと言われれば、やはり…

春の戴冠(4/4)

すでにお気づきの方もおられると思いますが、久々にサイト(謎のリスト)が更新されました。今回は「描かれた時期はいつか」、すなわち「春」の制作年に関する考察です。ぜひお読み下さい。 さて、私の方も2カ月ぶりのブログです。 ようやく「春の戴冠」のラ…

春の戴冠(3/4)

私が「春」の解読を始めたのは1991年のことです。もうかれこれ20年近くが経ちますが、つい先日まで「春の戴冠」のことは知りませんでした。今更ながら驚きます。 文庫版が今年発売されたばかりということで、早速1、2巻(全4巻)を手に入れ、一気に(週末…

ヒント①(ボッティチェリの春=プリマヴェーラの謎)

6月30日付のブログに書きましたが、このサイトのゴールは、「春」の5つの謎(4つのディティールと、1つの言葉)と4W1Hに回答を与えることです。ただし、計10個の答えの中には、核心を突いたものと付随的なものが存在します。そこで、まずは謎解きの壺をお教…

真理とは

一般に学問において、真理とは何であるかを、一言説明しておく必要があろう。それはもっとも簡単で、もっとも明晰な前提でもって、もっとも多くの事実を説明する仮説と考えて差支えないであろう。(梅原猛著 隠された十字架—法隆寺論— 新潮社より) (snow)

絵の制作年について

サイトの公開後約2ヶ月が経過し、本編のカウンターもようやく1000に達しようか〜というところですが、なかなか謎解きが始まらないので、今後数回にわたってヒントを書くことにしました。 実は、本編およびこのブログで、謎解きの布石はすでに殆ど打ち終わっ…

2人の芸術家の見解

ボッティチェリの「春」と「ヴィーナスの誕生」はたった一回しか見ていない。しかし今になっても、あの時の驚きが鮮やかによみがえってくる。他の作品はすべて忘れてしまっているのに、ウフィツィ美術館というと、この二点だけが頭に浮かぶくらいである。重…

ショーン・コネリー

ショーン・コネリー(Sean Connery)が好きです。 007時代から気に入ってましたが、歳食ってからは特に。 あんな風に歳を重ねられたらな〜という憧れもあります。 なかでも好きな映画は「小説家を見つけたら(Finding Forrester)」。 劇場で予告編を見た時…

レオナルドの暗号(ダ・ヴィンチ・コードと春の接点)

小説・映画「ダ・ヴィンチ・コード」の中で取り上げられているレオナルドの作品は全部で4つあります。「ウィトルウィウス的人体図」と「モナ・リザ」、「岩窟の聖母」、「最後の晩餐」です。このうちレオナルド自らが暗号を残したのが「最後の晩餐」です。そ…

春という絵の題名について

もう1枚のヴィーナスは、三美神によって花で飾られており、春を表している。 (un'altra Venere che le Grazie la fioriscono, dinotando la Primavera) この文章を書いたのはジョルジョ・ヴァザーリ(Keywordsをお読みください)です。 現代の美術書等を…

フィレンツェの大聖堂

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)。フィレンツェを象徴するこのドゥオーモ(Duomo)が、なぜか今話題になっています。何事かと思いきや、原因は旅行者の落書きだと。まったく、犬や熊じゃあるまいし、幼稚き…

5つの謎と5W1H

本編の「謎のリスト」の更新を心待ちにされている方も、きっと>多分>多少>僅かながら、おられる筈ですので、今日は今後の展望(予告編)ということで。 本編では順次「春」の謎解きをしていきますが、今はまだ走り始めたばかりで、ゴールがどれくらい先に…

映画「パフューム」の香水

今日は「プリマヴェーラの謎」とは一見関係なさそうな映画の話題です。週末にレンタルDVDで「パフューム」を見ました。 この映画、正式なタイトルは「パフューム ある人殺しの物語」でして、「超人的なまでに鋭い嗅覚を持って生まれた主人公が、社会の最下層…

「死」を暗示する多くの花々

第2項の、「「死」を暗示する多くの花々」を追加しました。 この項の中で、Roberto Mariniという人のサイト「Analisi di un Capolavoro Botticelli "La Primavera"(ボッティチェリの傑作《春》の分析)」から文章を引用させていただいてますが、このサイト…

サイト「ボッティチェリの春=プリマヴェーラの謎」開設

サンドロ=ボッティチェリの「春(LA PRIMAVERA=プリマヴェーラ)」は美術史上最も難解とも言われる、謎に満ちた作品です。これまでの解釈では説明がつかない、不可解な部分があるからです。 例えば、「結婚を祝う愛の絵」という解釈は有名です。しかし、「…